2008年03月01日
ヴォーリズ建築展―Part1―
2008年3月1日、滋賀県立近代美術館で開催中の「ウイリアム・メレル・ヴォーリズ展」を隊員12名で探検して参りました。当日は坪田さんのご子息(中2)と、学芸員の平田氏の特別解説を御願いして、ヴォーリズさんの人となりと建築をよく理解することができました。(坪田さん、御両名まことにありがとうございました)。ヴォーリズさんは「吾々の主張するところは、建築上の様式の非常に目立った進出を試みんとするものではなくて、至極簡単なる普通の住宅を始め、条件の多い建物にいたるまで、最小限度の経費を持って、最高の満足を与える建築物を、人々に提供せんと一途に努力し来たった。~日常生活の使用に対して、住み心地のよい、健康を守るに良い能率的建物を要求する熱心なる建築依頼者の需に応じて、吾々はその意をよく汲む奉仕者となるべきである」という理念で建築設計を行いました。とは言ってもヴォーリズさん自身は、正式の建築設計を学んだことはなく、あくまで「偉大なるアマチュア」だったと言えます。しかしキリスト教理念を高く掲げ、施主への奉仕を旨とすることによって、「際立ったデザインや空間表現を備えたAクラスの作品に属するものではないが、住宅としての上質の空間と、気がつくと感動を覚えるような収納の設備など、住宅としての要件を見事に備えている」(ヴォーリズの西洋館)建築を多数残しています。ヴォーリズさんが設計コンセプトやアイデアを出し、チェーピンや吉田悦蔵を始めとした、「ヴォーリズ建築設計事務所」の俊英たちがデザインした当時としては最先端の建築群です。例えば先般、心無い町長によって壊されかけた「豊郷小学校」は、伊藤忠の古川鉄次郎氏がヴォーリズさんに建築を依頼し、寄贈したもので鉄筋コンクリート造り、内線電話や、広く明るい図書館、伸び伸びとした環境を作り出す広い廊下など理想的な教育空間を作り出しています。とくに階段は緩やかな斜度で設計され、踊り場のコーナーはラウンド形状となっています。子供たちが壁にぶつかったりしない優しい配慮です。また雰囲気をも丸く優しいものにする視覚効果も在ります。さらに秀逸なのは手すりに取り付けられた「ウサギと亀」の寓話の彫像。これは子供たちに努力の積み重ねの大切さを具体的に語りかけると共に、手すりを滑り降りる危険な遊びを断念させる効果も在ります。大阪城の建築費用をも凌ぐという、当時東洋一といわれたこの建造物は、その教育に対する思いと共に長く保存・活用されるべきものだと思いました。(M)(写真は県立近代美術館外観・内部は撮影禁止でしたので・・
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2008年03月01日
ウィリアムメレルヴォーリズ展!

チューターは坪田親子さん。
ちなみに画像上は弊社試作中の「取り出しやすい名刺入れ」
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